☆タトゥーエキスポ行ってきました!☆
ロングビーチの巨大客船Queen Maryで、2007年6/8、9、10と3日間行われた、International Ink&Iron Festivalに行ってきました。
タトゥー師、タトゥー関係のベンダー、出版社、他、タトゥー界に深く繋がりのあるファッション、ヘア関係が集まるエキスポ。
タトゥーコンテストやバンドのライブなども行われました。
着いてすぐのパーキングには、さっそくこんな車が。
熱いタトゥーファンの意気込みが溢れていました。
タトゥー界とは、いろんなサブカルチャーが寄り集まったものだと実感。
その全てが混じり合って一つの文化をつくっているわけではなく、それぞれのジャンルの特徴を保ちつつ、共存している印象を受けました。
☆タトゥーとカスタムカルチャー☆
会場に入る前に最初に眼にしたのは、こういったオールドスタイルなビンテージカー達。
ホットロッド、と言うカスタムカーだそうです。第二次世界大戦中にアメリカの若者たちが、車の無駄なパーツを省き、より速く、そして個性的になるように手を加えたことから始まっているスタイルです。
アツいタトゥーを持つ、イカつい中高年男性によく似合うチョッパー。車両から部品を取り外すなどの方法で改造したオートバイ。主にフェンダーなどの外装を取り外し、ハンドルを長く伸ばし、シートを後ろに置くことで長時間乗っても疲れないようにしたクルーザータイプのものを指します。(ウィキペディアより。)
特に印象的だったのが、これ!なんと、棺桶でつくられた車です!
実際にちゃんと走っていましたよ!
サイドミラーも、ちゃんと十字架の形・・・
細部までこだわった、あまりにもテーマがハッキリしている車でした。
中もおしゃれですよね!
☆タトゥーエキスポに潜入☆
会場ではあちこちのブースで、タトゥーを入れていました。
イタリア、デンマーク、カナダ、ドイツ、フランス、スペイン、そしてもちろん日本からも、
世界中の彫り師が集まった、タトゥー好きには選び切れないであろう絶好の場であるのです。
こちらはタトゥーマシンを使わず手動で行われる、ポリネシアンスタイルのタトゥー。
棒で針をたたいて皮膚に色を入れていくスタイルです。
古代より、いくつもの民族の間の風習として、自分を守るためのカモフラージュ、魔よけ、成人通過儀礼、などの意味を持ち、古くより親しまれてきた「体にマークを付ける」行為。英語のタトゥー”tattoo”は、古代ポリネシア語"tatau"(体にマークを付ける」という意)からきたそうです。
(Big City ホームページより:http://www.tat2inc.com/)
こちらで動画をどうぞ!!
☆タトゥーのデザイン☆
皆さんは、もし自分がタトゥーを入れるならどんなデザインがいいですか?
かっこよく見せたい、傷を隠したい、亡くした家族の名前を入れたい、特別な思い入れのあるマークがある、何かを決意したとき、など理由も目的も様々ですよね。
ピアスのように、運勢が変わる、という人もいます。
一生消えないものを自分の体に入れる、自分の体の一部となるわけです。
昔の日本でしたら、背中や体全体にどーんと入れ墨があったら怖い、というイメージもありますし、アメリカでも指に文字のタトゥーを入れていたりらギャングだという意味があるよ、とアメリカ人が教えてくれたこともあります。(実際ギャングじゃないスケートボーダーも指に文字のタトゥーを入れているので、必ずしも、という訳ではなさそうですが。)ギャングメンバーの方が、自分のテリトリーのストリート名などを入れていることもあります。
さて、そこでタトゥーのデザインについて大まかに調べてみました。
タトゥーのデザインも商品なので、あまり写真を載せることができません。そこで、イメージがわかりやすいように、写真が載っているサイトをそれぞれあげてみました。
トライバル
「民族」の意のトライバル。世界各地で古くから、それぞれの文化による特徴を持つ民族系タトゥー。
自分を守るための自然と一体化したカモフラージュ、魔よけの力を持つと信じられる炎を表すデザイン、成人通過儀礼としての入れ墨、など、理由も表現も様々。
(↑http://www.youtube.com/watch?v=pE4-IWd-OcI)
http://www.tattoonow.com/Tattoo-Designs/Tribal/
梵字
サンスクリット語が起源。それがインドに伝わり、シッダ・マートリカーという文字になり、仏教の伝来と共に中国へ、そして日本に渡りアレンジされたものです。漢字同様、一文字がそれぞれ意味を持ちます。
http://www.h5.dion.ne.jp/~turkey/gallerybonji.html
http://graphictribe.jp/gallery-lettering
http://www.h7.dion.ne.jp/~hosihana/C.html
和彫り
手彫りが和彫り、マシンを使うのがタトゥー、あるいはデザインが体全体を覆うような大きいものだったら和彫り、ワンポイントのような小さいものだったらタトゥー、など、人によってジャンルの分け方もそれぞれ違うみたいです。
http://www.horiiro.com/wabori-k.htm
アラベスク
イスラム美術のデザインの影響を受けた唐草模様のようなもの。アラベスクとはもともとアラビアの、という意味です。絡み合い、つながり合い、無限に続いていく様を表現します。イスラム的世界観に基づき、幾何学的文様を配置、パターン化しながら模様を作り出します。
http://www.shutterstock.com/s/arabesque/search.html
Egyptian
http://www.tattoos-by-design.co.uk/library/index.asp?catid=33
フェザー
自然の一部である動物は、時に神秘の力を持つ象徴として考えられます。特に人間にできない「空を飛ぶ」という行為を表現する鳥や羽に、多くの民族が昔ながら宗教上の意味を持たせるのも納得できますね。特にネイティブアメリカンのホピ族は羽をパホスと呼び、聖なる場所を記し、そこに神々を呼ぶと考えていました。ネイティブアメリカンはワシの羽を長老や年老いた者、祈祷者や医者、他人を癒す者などのシンボルとし、また、戦士はワシの強さ、勇気になぞらえワシの羽を軍服に使用しました。
羽のタトゥーは、霊的、感情的、または創造的に「飛ぶ、飛躍する」能力の象徴でもあります。羽特有なデザインにより、どの鳥の羽かを断定することができ、その鳥が持つ特性を表すこともあります。
http://mytattooink.com/tattoo-pics/feather-tattoos.htm
http://www.tattoojohnny.com/search.asp?k=feather
ドラゴン
古くより神秘的な存在である、中国の伝説上の生物、龍。
繁栄をもたらすと考えられ、中国では皇帝のシンボルとして扱われ、庶民は龍を表すものや象ったものを身につけるのは禁止されていたそうです。
タトゥーのデザインとして圧倒的に人気!これは日本的な考え方かもしれませんが、龍が上から下へ下っていく様よりも、下から上に登っているデザインの方が縁起が良いそうです。
これも個人的に知り合いが入れたタトゥーのデザインですが、二頭の龍のデザインから成り、一頭が上へ向き、一頭は下を向き、更に一頭は口を開き、別の一頭は口を閉じ、「阿吽」を表しています。とても奥が深いですよね!
http://www.draconian.com/artwork/tattoos/tattoos.htm
鳳凰
http://www.tattoo-jp.com/images/houo.jpg
http://www.tattoo-jp.com/Home_Jp/gallery_jp2.htm
鯉
生命力が強く、長寿である鯉。ジャンプが苦手で滝を登ることはないのですが、中国では鯉が滝を登り切ると龍になるという言い伝えがあるらしく、その概念が日本に伝わり、立身出世のために武士の庭先で梅雨時に鯉を飾る風習があり、それが現在の子供の日の鯉のぼりになったそうです。私の友達で足に鯉のタトゥーを入れている人がいますが、これもやはり下から上に登る形で入っています。
http://www.hori-ai.com/gallery/jpn02/jpn02_01.html
虎
特にアジアで虎は強力なシンボルとされ、 そのパワー、凶暴さ、情熱、好色、美、速度、残酷さ、および復讐を表しているそうです。パワー、権力に関連しているため、リーダー、王、なども関連します。
パワー、強さと同時に、破壊、暴力も連想され、悪を遠ざける力を持つと考えられることもあり、門に万人として像が建てられていることもあります。
ホワイトタイガーはインドでは申請なものとされ、中国や日本でも白虎として崇められました。
http://www.insanetattoos.com/smalltattoos.html
ピンアップガール
ピンアップ・ガールとは、戦時中に兵士たちがよく、雑誌や新聞から切り取ったセクシーな女性のポスターを兵舎の壁やロッカーなどにピンで貼っていたことから由来しています。美女とタトゥーは切っても切れない関係なのです!
http://tattoo.about.com/cs/tatart/l/blgalpinups.htm
http://www.tattoos-by-design.co.uk/library/index.asp?catid=54
http://www.eviltattoo.com/pu.html
http://www.allposters.co.jp/-st/The-Pin-Up-Penthouse-Posters_c14092_.htm
ポートレート
写真をそのままタトゥーに・・・亡くなられた家族の写真などを入れる人も多いそうです。
http://graphictribe.jp/gallery-archive-portrait1
キリスト
宗教に関するタトゥーの中でもっともクリスチャン精神を表す、キリストのタトゥー。
http://www.religioustattoos.net/Other_Tattoos/Jesus/index.php
十字架
最もよく知れ渡った宗教的象徴とする十字架とキリストとは必然的に結びつきます。キリストが磔刑に処されたときの刑具としての十字架は復活の象徴でもあります。
http://www.religioustattoos.net/Other_Tattoos/Crosses/index.php
フレア
ユリを表します。純潔の象徴であり、聖母マリアの象徴でもあるので、しばしば聖書に登場する花です。
フルール・ド・リと呼ばれるフランス国王の紋章もユリの花で、フランスのもととなったフランク一族の王が天使からユリを授けられたという伝説もあります。
http://www.tifanatattoo.com/blog/entry/2006/000030.html
http://www.tattoo-decor.com/index.php?IdPage=1103646716
http://www.tattoojohnny.com/search.asp?k=lily
バラ
愛、特に純愛の象徴である薔薇。その美しい形、香りのせいか、今でも一番人気なフローラルシンボルです。
http://www.mytattooink.com/tattoo-pics/rose-tattoos.htm
フラワー
種から根を出し、つぼみをつけ、花を咲かし、種を地面に戻し、散る。花は出生、人生、出産、死、そして再生のサイクルのシンボルです。特定の花に特定の意味があります。
http://www.eviltattoo.com/fl.html
エンジェル
天使は神の使であり、メッセンジャーです。献身、信頼、また指導と保護のシンボルでもあり、神と共にいる、という意味を持つそうです。
http://www.tattoos-by-design.co.uk/library/index.asp?catid=32
http://www.rankmytattoos.com/picture-gallery/religious-tattoo/angel-tattoo/
人魚
おとこのロマンでしょうか・・・?ピンアップ同様、怖そうな中高年男性にも人魚やエンジェルのタトゥーはかなり人気!
http://www.rankmytattoos.com/picture-gallery/mythical-tattoo/mermaid-tattoo/
http://www.everytattoo.com/mermaid.shtml
カトゥーン
http://www.tattoos-by-design.co.uk/library/index.asp?catid=41
サイバータトゥー
光るタトゥーです。色を入れる時に、ドイツ製の特殊な蛍光塗料を使うそうです。
スカル
スカル(頭蓋骨)は単に死の象徴だけではありません。ドイツでは騎兵の伝統的な紋章ですし、キリスト芸術では頭蓋骨は勝利のシンボルであり、戦いで敗れたものへの警告でした。人々をいさめ、道を守らせるための、永遠、悔悟、督促のシンボルでもあるのです。蛇が頭蓋骨の眼の穴を通っている様子は、知識が生き残っている死、を意味し、知識と不死のシンボルだそうです。また、ハードロックやヘヴィーメタルなどの音楽では必須アイテムのファッションモチーフですね。
http://www.eviltattoo.com/ss.html
http://www.tattoos-by-design.co.uk/library/index.asp?catid=53
http://www.bullseyetattoos.com/tattoos/Skulls/
蝶
女性に大人気のデザイン。その美しさと短い寿命により、多くの古代の民族で人間の一時的で不安定な魂の象徴とされたそうです。
http://www.eviltattoo.com/bt.html
http://www.tattoos-by-design.co.uk/library/index.asp?catid=35
ハート
もっともスタンダードなシンボル。ロマンチックな愛の表現としてしばしば用いられます。幸福、愛情のシンボルです。
http://www.bmeink.com/heart001.html
http://www.rankmytattoos.com/picture-gallery/animal-and-charm-tattoo/heart-tattoo/
ミリタリー、Patriotic Tattoos
愛国心もあらわれているタトゥー界。愛する母国のために戦うミリタリー系は、兵士や武器だけでなく、アメリカを象徴するワシや国旗のデザインも多く見られます。ナイフなどの武器のタトゥーもあります。武器は身を守る道具。権力の象徴でもあります。
アメリカは南北戦争から第一次、二次世界大戦、韓国、ベトナム、そして現在はイラクと、軍事の経験を重ね、何百万人ものアメリカ人が軍人魂の永久的なサインとしてタトゥーを入れています。
旗の入れ墨のデザインは、その国へ対する彼らの愛を表す強力なシンボルで、献身と、愛国心と国家に対するプライドの象徴です。
http://www.eviltattoo.com/us.html
http://www.tattoojohnny.com/military-tattoo-designs.asp
http://www.rankmytattoos.com/picture-gallery/cultural-tattoo/patriotic-tattoo/
フォント
ここでかっこいいフォントが試せます!
☆タトゥーと古き良き時代のファッション☆
なぜか、タトゥー界には古き良きアメリカと言われる50、60年代のカルチャーが深く関係しています。ファッションも、男性はポマード、女性はくるくるの巻き紙にヘアバンド・・・
tattooとは関係なく、そういったファッションにしてくれるサロンなどのお店も、今回ブースを出していました。
こちらは、昔風な髪型にしてくれる男性用サロン(http://layrite.com/)
昔ながらの、伝統的なスタイルを維持しているそうです。
女の子用サロン(http://www.retrokittykat.com/interview%20salonlucy.htm)
ピンアップガールのようなイメージが人気。こんな女の人にタトゥーって似合いますね!
ボディーペイント屋さん(http://www.battledress.biz/)
実際には服を着ていないんです。体にあたかも服を着ているかのようにペイントしています。
☆タトゥーとロックンロール☆
バンドのライブもしていました。骸骨、血文字など、ロックとも関わりが深いタトゥー。
これらのバンドが参加されていました。
Reverend horton heat
http://www.reverendhortonheat.com/index.php
us bombs
http://theusbombs.com/
プロスケーターでもあるDUANE PETERSがボーカルを務めるストリート・パンクのバンドです。
Mad Sin
http://www.madsin.de/
87年から活動し、サイコビリー・シーンをリードするドイツのバンド。
☆タトゥー界と深い関わりを持つロックンロール界!☆
サイコビリーとは?
サイコビリー(Psychobilly)とは、1980年代にパンクの影響を受けロカビリーから派生した音楽のジャンル。ロカビリーとパンク、ガレージ、ホラーロック等のジャンルとのミクスチャー音楽の総称。
ロカビリーとは?
ロカビリー(rockabilly)は、1950年代に黒人音楽のロックンロールと白人音楽のヒルビリーが融合して誕生した音楽。エルヴィス・プレスリー、リーゼントのイメージが強い。
1950年代当時のロカビリーをピュアロカビリー(Pure Rockabilly)と呼ぶ。そして70年代のパンクなど他のジャンルに影響を受けて80年代に登場した新生ロカビリーをネオロカビリー(Neo Rockabilly)と呼ぶ。
歌い方はしゃっくりするように語尾をしゃくりあげるヒーカップ唱法、どもるように口ごもって発音するマンブリング唱法、従来からのカントリー系の歌唱方法であるホンキートンク唱法、などの特徴がある。
今回ざっとあげただけでも、多方面なアート、カルチャーが集まっているのがわかります。
男性、女性、年配の方から若者、大人から子供、ロック好きからヒップホップ好きまで、と幅広い層の人々がそれぞれの趣味で共存できるタトゥーの世界なのでした!
INTERNATIONAL INK&IRON FESTIVALスライドショーはこちら。
☆その他参考:☆
http://www.vividcar.com/cgi-bin/WebObjects/f1b8d82887.woa/wa/read/f1bb2a561f/
http://www.2pcs.jp/motif-trival-by_torokubi.html
International INK&IRON Festival
http://www.electricinked.com/
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/Special:Search?search=%s